要件選び
収集
プリンを作る上で、そのプリンに必要な要件について考えます。この段階ではあまり必要無いと思われる要件であっても、なるべく多くの要件を収集します。
以下の三点について文章にしてみます。
- プリンを作るきっかけとなった背景
- プリンを作る目的
- 作成したプリンによって得られる効果
要件項目はどれぐらいの長さの文章でも構いませんし、何行の文章になっても構いません。
大まかな文章で構いませんが、長い文章にするために具体的な文章にしておいても良いと思います。
要件項目の収集は最低でも企画の本質が満たされるまで繰り返されます。
要件項目については依頼者によって以下のようにして得るのが好ましいです。
- 自分達で企画した物を作る場合、ミーティングを繰り返し行います。
- 依頼者に企画された物を作る場合、インタビューを繰り返し行います。
この段階で依頼者が納得のいくまで時間をかけて行うことで今後の作業効率を高めることができます。
以下の項目は必ずおさえてください。以下の点について特に要求が無い場合でも、本当に要求が無いかどうかを確認しなければなりません。
項目 | 説明 |
仕様 | どのようなプリンにするべきか。 |
品質 | プリンの品質はどのレベルまで達成するべきか。 |
記録
メモ書き程度で構わないので、要件項目を記録しておいて下さい。
列挙
収集された要件項目のひとつひとつを深く分析し、細分化された要件を列挙していきます。
細分化された要件をここでは総称して詳細要件と呼びます。
この段階においても、必要無いと思われる要件が列挙されていても構いません。
最終的に詳細要件の中に当初の要件が漏れなく含まれていることを確認して下さい。
この段階では依頼者に確認する必要はありません。
記録
箇条書きにされた詳細要件を記録しておいて下さい。
検討
詳細要件の中で不要なものは取り除いていきます。取り除いた要件は消してしまわずに、取り消し線などの印によって取り除いてください。
取り除く基準としては以下の通りです。
- 将来的に見ても明らかに目的に必要無い要件。
- 他の要件と競合してしまう要件。(両方の要件を満たすこと自体に矛盾がある要件。)
- 規模的に見て明らかに満たすことが困難な要件。
記録
箇条書きにされた詳細要件の中から取り除かれた項目を取り消し線などを引いておいて下さい。
また、絞り込まれた詳細要件を正式な別の資料にまとめます。この資料のことをここでは要件一覧表と呼びます。
要件一覧表についても箇条書きのままで構いませんが、以下のように整理しておいて下さい。
- 目的別にグループ分けを行って下さい。
- 各詳細要件をわかりやすい順序に並べて下さい。
確認
自分達で企画した物を作る場合、検討フェーズにおいて確認が済んでいると思います。
依頼者に企画された物を作る場合、以下のような確認を行って下さい。
- 要件一覧表を確認しながら、依頼者に当初依頼されていた根本的な要件の本質が満たされているかどうか確認します。
- 依頼者に対して要件一覧表の説明を行い、内容に問題が無いか確認します。
依頼者に要件一覧表の内容を確認して頂く際に、要件に漏れが無いかどうかだけでなく、余計な要件が無いかどうかも確認してもらう必要があります。
記録
要件一覧表に過不足があった場合、要件一覧表に記入しておいて下さい。
この場合、要件一覧表を書き直すことになりますが、書き直す内容によって再検討の必要があれば検討フェーズに戻って下さい。
要件一覧表の確認が済み次第、決定となります。
依頼者に企画された物を作る場合、決定の際は必ず承認を貰ってください。
記録
確認して頂いた要件一覧表に承認のサインまたは捺印を貰うようにして下さい。